今回は『汚れなき子』の3話の感想や考察をまとめていきます。
3話では物語がどんどん進んでいきます。解決したように見えて、複雑になっていく展開もあります。まずは、前回の振り返りをした上で、3話のあらすじや見どころを解説していきます。
後半では感想や考察をまとめていきますので、一緒に考えていきましょう。
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汚れなき子3話のあらすじ・登場人物・見どころ
まずは前回までの振り返りをしつつ、3話の登場人物を整理し、あらすじと見どころをご紹介していきます。
- 前回までの振り返り
- 3話の主な登場人物
- 3話のあらすじ
- 解決したのに解決しない不気味さ
前回までの振り返り
監禁場所から逃れたレナは、通りがかった車に助けを求めるもひかれてしまう。一緒にいた娘のハンナが付き添う形で、レナは近くの大学病院に緊急搬送される。レナの様子やハンナの家での生活を聞き、ただのひき逃げ事件ではないと捜査が始まる。
13年前に失踪した同姓同名のレナと特徴が一致していたことで、その両親や担当した捜査官が駆けつけるも、別人だと落胆する。別人のレナが集中治療室で治療を受ける一方で、ハンナは児童養護施設に移動することに。
レナとハンナが暮らしていた家に、ヨナタンというもう一人の子どもがいることが分かると、監禁場所の捜索が本格化し、怪しい建物がNATOの元軍事施設内にあることが判明する。
上の承認を待ちきれないアイダは、特殊部隊に強行突入を進言する。アイダの説得に根負けし部隊は突入させると、大量に埋まっている地雷を踏み爆発が起こってしまう。
3話の主な登場人物
監禁場所から逃げ出した人物
・レナ ゴリアテ?
監禁場所から逃げ出した女性。車にはねられ緊急搬送される。13年前に失踪したレナとの関係は不明。耳にこびりつく監禁者の声と恐怖のせいで、パニックを起こし、正しい証言ができない。
・ハンナ ゴリアテ?
レナの子ども、綴りはHANNAHで回文になっている。上手くやれる、やれているという意味深な独り言を言っている。12歳にしては体が小さい。ゴリアテはハンナが思い付きでつけた苗字の可能性が高い。レナ・ベックの父をおじいちゃんと呼ぶ。
・ヨナタン ゴリアテ?
監禁場所に一人残っている。ハンナの弟。
レナの両親
・マティアス ベック
13年ぶりに娘が見つかったと思い、冷静な判断ができていない。ハンナが小さい時のレナに似ており動揺する。ハンナを引き取り育てようと考える。
・カリン ベック
夫のマティアスほど気は動転していないが、常に不安げな表情を浮かべている。ハンナが小さい時のレナに似ており動揺する。
病院のスタッフ
・ハムシュテット ベネディクト
精神科の緊急医。ハンナの精神状態を確認するために呼ばれた。
警察
・アイダ クルト
アーヘン署の刑事。
・イネス ライジヒ
現場に到着した警察官。不審な人物を目撃し追いかけるも捕まえられない。
・ゲルト ビューリング
州刑事局の捜査官。13年前の失踪事件を調査していた。マティアスとは友人関係にあった。
3話のあらすじ
監禁場所から逃げ出した女性(レナ ゴリアテ?)が囚われた日。怯えた彼女の前に監禁主と思われる男性が現れレナと呼びかける。その言葉を否定し助けを求めるも、聞く耳を持ってもらえず、徐々に抗えない現実を受け入れだす。
回想と並行して進む現実では、監禁場所周辺に埋まった地雷を撤去するために、爆弾処理班が投入されることに。
意識の戻る時間が増えたレナと名乗る女性も徐々に口を開くようになり、監禁されていた家やヨナタンについて話し始める。
解決したのに解決しない不気味さ
3話では事件に大きな進展が見られます!
レナを名乗る女性やハンナが住んでいた家が見つかり、警察が家を含めた周辺の捜査を進めていき、傍から見るとエピローグに向かっているような感覚に陥ります。
しかし、解決に向かえば向かうだけ、新たな謎が生まれ、まだまだ何かありそうな不気味な雰囲気が漂い続けます。また、ハンナの行動の意味も少しずつ明らかになり、その狙いに恐怖すら覚えるはずです。
汚れなき子3話の感想と考察
それでは、3話の感想や考察をしていきます。今回も引き続き犯人予想はできませんが、前回した考察を裏付けるような描写もあったので、新しい描写と共に振り返っていきます。
- レナと名乗る女性の経緯が明かされる
- アイダは幼少期虐待を受けていた?
- ベッドの上には祖父と祖母が描かれている
- マティアスはハンナに固執しすぎている
- 判明した事実から前回までの考察を再考してみる
レナと名乗る女性の経緯が明かされる
レナと名乗る女性は、ヤスミン・グラスであることが分かります。
デュッセルドルフで暮らしており、父はウルリッヒ・グラスという人物でした。彼女は約5か月間監禁されており、ハンナやヨナタンと一緒に家族として生活を強いられていたことが分かります。
正直、想像よりぜんぜん短い期間でした。ハンナやヨナタンが彼女を母親として受け入れられたことには強い違和感が出てしまうため、何かしら洗脳のトリックがあるのかもしれません。
例えば、レナの魂が別の女性の中に入り蘇った。というニュアンスの説明をしていたのかもしれません。幼いヨナタンは、それだけで十分に信じそうですし、ハンナは事実を分かっていながら、ルールのために黙認していると考えると、整合性が取れなくはないなと思います。
アイダは幼少期虐待を受けていた?
これまでもちょっとした違和感を覚えていましたが、アイダの焦りっぷりは少し異常な感じがしてしまいます。
そこまで緊急性を訴えなくて良さそうな場面でも、子どもが絡むとそれらしい理屈をこねて急かす印象があります。元とはいえ軍事施設に許可なく入ったこともやりすぎ感がありました。
ここまでであればちょっとした違和感でしたが、ヨナタンを抱きかかえ子守唄を歌いながらでてきたアイダには、刑事というより母のような印象が強く残りました。
自分の子供と重ねているという考え方もできますが、これまでの行動を踏まえると、自身が幼い時に置かれた境遇が過酷なもので、当時の自分と重ねてしまい行き過ぎた行動をとってしまうのかもしれません。
ベッドの上には祖父と祖母が描かれている
ベッドに描かれた絵は確かにマティアスのものでしたが、反対側に描かれた女性はカリンのようにも見えました。その点に触れず、マティアスだけ言及されたことは、ちょっと気になりました。
僕にはカリンに見えましたが、もしかすると違うのかもしれません。
ヤスミンがおじいちゃんの話をするときに、イチゴの香りがしてきたと証言していることから、管理カメラでみていた監禁主は、タイミングを見て匂いを送り込んでいたのだと思います。
確かに、寝る前にそうした演出がなされれば、夢と現実の区別がつかなくなるのもうなづけます。
マティアスはハンナに固執しすぎている
マティアスのハンナへの思い入れは異常に思えます。
考えたくはありませんが、監禁主の一人がマティアスだった可能性はやはり否定できません。
カリンが娘のレナの安否を気にする中、マティアスはレナのことはお構いなしで、ハンナのことばかり考えています。普通に考えて、13年経っているとはいえ行方不明の娘の部屋などを片づけ、まだ孫と決まったわけでもないハンナを迎える準備をするのは異常です。
そう考えると、レナの監禁や性的虐待に加担した過去があり、昔のレナと瓜二つのハンナに夢中になってしまうことにも説明がつきます。カリンがレナの安否を気にしている中、マティアスは自身の罪が暴かれることに怯えていたのかもしれません。。。
判明した事実から前回までの考察を再考してみる
今回判明した事実を考慮しても、いい線いっている考察も多く、個人的には満足していましたw!
まずレナ監禁主とレナと名乗る女性は顔見知りではなく、地雷の場所も知らなかったと考えて良さそうです。ここは完全に外れましたが、逃げる時にはハンナが協力し、地雷原を避けることができたのだと思います。
次にハンナの記憶ですが、本物のレナから写真や動画を見せられていた可能性はやはり高そうです。ベッドの裏に描いた絵は、その時の記憶や本物のレナと一緒に描いたのかもしれません。
そして、ハンナがヤスミンの布団に隠したガラス片は、スノードームのもので間違いなさそうです。遺体の顔をズタズタに引き裂いたスノードームの破片をヤスミンに渡すことで、罪を擦り付ける意図があったのだと思います。
ただ、それだけだとあまり意味はない気がするので、ハンナがズタズタにした犯人であり、バレないようにヤスミンに託したと考える方がよさそうです。
また、ハンナとヨナタンがレナの子供であることが判明しましたが、父親は違うことが分かり、2人ないし3人が関係していることが確定しました。この事実からも、マティアスの関与は否定しきれなくなりました。
最後にハンナですが、やはり監禁主に協力していることは間違いなく、それが純粋な家族を守ろうとする行為なのか、何かしら狙いがある行為なのかは、今時点だと何とも言えません。
汚れなき子3話のあらすじと感想・考察・見どころまとめ
- 前回までの振り返り
- 監禁場所から逃げ出したレナは車に轢かれ緊急搬送される
- レナの様子やハンナの証言から、ただのひき逃げ事件ではないと捜査が始まる
- 13年前に失踪した同姓同名のレナとは別人だと判明する
- ヨナタンというもう一人の子どもがいることが分かり、監禁場所の捜索が本格化する
- 監禁場所はNATOの元軍事施設内にあった
- 特殊部隊が元軍事施設に突入したところ地雷が爆発した
- 3話のあらすじ
- 監禁場所から逃げ出した女性が囚われた日、監禁主と思われる男性が現れレナと呼びかける
- 回想と並行して進む現実では、監禁場所周辺に埋まった地雷を撤去するために、爆弾処理班が投入される
- レナと名乗る女性は徐々に口を開くようになり、監禁されていた家やヨナタンについて話し始める
- 見どころ
- 事件に大きな進展が見られる一方で、新たな謎が生まれ不気味な雰囲気が漂い続ける
- ハンナの行動の意味も少しずつ明らかになり、その狙いに恐怖すら覚えるはず
- 感想と考察
- レナと名乗る女性は、ヤスミン・グラスであることが判明する
- ヤスミンは約5か月間監禁されていた
- アイダの焦りっぷりには、自身のトラウマが関係していそう
- マティアスのハンナへの思い入れは異常に思える
- 監禁主の一人がマティアスだった可能性は否定できない
- ハンナがヤスミンの布団に隠したガラス片は、スノードームのもの
- ハンナが監禁主に協力していることは間違いない