今回は『汚れなき子』の4話の感想や考察をまとめていきます。
4話では、いよいよクライマックス向けて動き出します。犯人の不気味さもいまだ健在ではありますが、徐々に表に出てきておりボロが出そうな予感も漂います。
いつも通り、まずは前回の振り返りをした上で、4話のあらすじや見どころを解説していきます。後半では感想や考察をまとめていきますので、楽しんでいってください。
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汚れなき子4話のあらすじ・登場人物・見どころ
まずは前回までの振り返りをしつつ、4話の登場人物を整理し、あらすじと見どころをご紹介していきます。
- 前回までの振り返り
- 4話の主な登場人物
- 4話のあらすじ
- 解決したのに解決しない不気味さ
前回までの振り返り
5か月前、レナとして捕らえられたヤスミン。最初は抵抗をつづけるも、徐々にレナとして生きることを受け入れていく。ある日、脱出することに成功したヤスミンは、車に轢かれ病院に緊急搬送される。
閉鎖空間でハンナ・ヨナタンと過ごすことを強要されたヤスミンは、強迫観念に縛られ上手く証言できずにいた。一方、ヤスミンに連れ添ったハンナは、父(監禁主)に言われたとおりに行動していた。ヨナタンは家に残っていたため、捜査は一刻を争う状況だった。
ようやく監禁場所を特定したものの、そこには地雷が大量に埋められており、突入班の一人が犠牲になった。なんとかヨナタンを救い出すことに成功し、犯人と思しき男性の遺体があったことで事件は解決したかに思われた。
監禁生活の様子が明かされていく中、監視カメラの電源を落とすと、家に仕込まれていた爆弾が爆発した。
3話の主な登場人物
グラス家
・ヤスミン グラス
監禁場所から逃げ出した女性。車にはねられ緊急搬送される。13年前に失踪したレナとの関係は不明。耳にこびりつく監禁者の声と恐怖のせいで、パニックを起こし、正しい証言ができない。
・ウルリッヒ グラス
ヤスミンの父。娘の無事を聞き駆けつける
レナの子ども
・ハンナ ゴリアテ?
レナの子ども、綴りはHANNAHで回文になっている。上手くやれる、やれているという意味深な独り言を言っている。12歳にしては体が小さい。ゴリアテはハンナが思い付きでつけた苗字の可能性が高い。レナ・ベックの父をおじいちゃんと呼ぶ。
・ヨナタン ゴリアテ?
監禁場所に一人残っていたハンナの弟。ハンナとは違い、心を閉ざす時間が長い。
レナの両親
・マティアス ベック
13年ぶりに娘が見つかったと思い、冷静な判断ができていない。ハンナが小さい時のレナに似ており動揺する。ハンナを引き取り育てようと考える。
・カリン ベック
夫のマティアスほど気は動転していないが、常に不安げな表情を浮かべている。ハンナが小さい時のレナに似ており動揺する。
病院のスタッフ
・ルート キュッパース
大学病院の看護師。ハンナの初期対応を行い、心を許している人物。
・ハムシュテット ベネディクト
精神科の緊急医。ハンナの精神状態を確認するために呼ばれた。
警察
・アイダ クルト
アーヘン署の刑事。突入の指示を出したことで同僚を犠牲にしたことに責任を感じる。
・ゲルト ビューリング
州刑事局の捜査官。13年前の失踪事件を調査していた。マティアスとは友人関係にあった。
4話のあらすじ
体は退院できる状態にまで回復したヤスミンは、強迫観念に襲われる中、帰宅することを決める。同じころ、森でレナと思われる女性の白骨遺体が発見され、13年前の事件をマスコミが報じることに。
途方に暮れるベック夫妻に、ゲルトは状況を説明しにいく。
ハンナのいる養護施設に預けられたヨナタンは、ハンナから脅迫にも似た鼓舞を受けながらリハビリに取り組むことに。
ゲルトとアイダが事件の真相解明に励むなか、ヤスミンの状態は日に日に悪くなっていく。
ついに犯人が動き出す
後半に入った4話では、ついに犯人が動き出します。
前半の1~3話では、犯人だけが分からないものの、明確なゴールに向かって進んでいました。簡単にまとめてしまうと、どこかから逃げてきた女性が事故にあい、その女性が監禁されていた家を見つけるというありきたりなものです。
しかし、4話からは視聴者目線でも謎に包まれている犯人が、ついに行動を起こします。後半の考察パートでは具体的に犯人について考えてみますが、おそらく感の良い人は確証までは至れないものの、論理的に犯人を導き出せる情報は出てきていると思います。
4話で示されるちょっとした演出が、犯人につながる伏線になっているはずです。そして、明確に犯人が自身で起こしたアクションもあり、スリルを味わいながら犯人を予想することができる回になっています。
汚れなき子4話の感想と考察
それでは、4話の感想や考察をしていきます。気になるシーンも多くありましたが、犯人や事件についても予想していこうと思います。
- ヤスミンの逃げた方法は謎になった
- ハンナとヨナタンについて考えてみる
- 犯人について考えてみる
- こんな結末は望まない
ヤスミンの逃げた方法は謎になった
ヤスミンを車ではねたのは監禁主であると考えていましたが、普通の一般人でした。ここまでは外れていても仕方ないのですが、監禁部屋にあった遺体がその一般人のものだったのは、予想が完全に外れたことになるので悔しかったです。
ここまで分かっている情報を整理すると、ヤスミンはどうにか監禁場所から逃れることができ、運よく地雷を踏むことはなかったということになります。そして、ヤスミンを追いかけてきた監禁主が事故の対応に当たっていた一般人を殺害し、監視兼スパイとしてハンナが送り込まれたのだと思います。
まだ種明かしがされていないので評価は難しいですが、本当にたまたまということであれば期待はずれに感じてしまいます。
今まで描写されている犯人が、そんな間抜けなことをするように思えないですし、ヤスミンが計画的に逃げられるような人物にも見えないため、何かしら納得できる理由があって欲しいです。
ハンナとヨナタンについて考えてみる
ハンナとヨナタンは、性格も考え方も全く違うように映っているため、それぞれについて整理してみようと思います。
まずハンナですが、監禁主のことを心底信用しており、いうことを聞くことが絶対であるという価値観を持っているようです。「私は子供じゃない」と口癖のように唱えていることから、お姉ちゃんや大人としての自分を拠り所にしているようにも感じます。
言葉や物事を知っていることをひけらかす癖はあるため、子どもっぽく感じる場面も多いですが、監禁主からそういう自我形成を強いられたのかもしれません。
次にヨナタンですが、電池が切れたような表情を見せることが多く、ハンナと違い未成熟な部分が目立ちます。アイダへの接し方や「上手くできた」という言葉に反応することからも、自立できていない様子が伺えます。
これは洗脳期間や役割による違いかもしれませんが、ヨナタンはハンナほど監禁主に忠実ではなく、役割を全うせず裏切る可能性もおおいにあると思います。
最後に、2人に共通しているといえることは、母の蘇りを違和感なく受け入れている点です。これはどういうカラクリなのか想像できませんが、拍子抜けしないような根拠があることを願っています。
犯人について考えてみる
- ヤスミンの住所を知っている
- 買い物リストの中身を変更できる
- 児童養護施設の監視カメラを見ている
- 警察への通報を把握できる
- ルートの自宅に侵入できる
ざっくり思い浮かぶ範囲で、犯人の条件を整理してみました。この中で外せないものは「買い物リストの中身を変更できる」あるいはそれに近しい行動が取れることです。そしてもう一つは、ルートの動きが怪しく鬱陶しいと感じられる位置にいることも必須でしょう。
意外性があり一番怪しく感じてしまうゲルトは、ヤスミンと何度も対面しており、ヤスミンのリアクションからも除外されます。もう一人の怪しい人物であるマティアスも、ハンナからおじいちゃんと呼ばれ、事故があった時には自宅にいたため、あったとしても共犯者止まりです。
もちろん、2人ともレナ殺害の犯人という説は残りますが、少なくともヤスミンを監禁した真犯人は主要登場人物の中にはいないことになります。
こんな結末は望まない
ゲルトやマティアスが多重人格だった、ヤスミンと会うときには顔を隠していたなど、ご都合主義ベースの着地でないことを願っています。それであれば、全く登場していなかった第三者が犯人でした。という着地の方がしっくりきますし納得もできます。
正直、残り2話を残した進捗としては、不安になる進み方です。。。
また、犯人の情報取得経路も同様で、ヤスミンの買い物リストのすり替えやルートが知ってはならないことを知った経緯も、ご都合主義にはしないで欲しいです。
汚れなき子4話のあらすじと感想・考察・見どころまとめ
- 前回までの振り返り
- 監禁場所から逃げ出したレナ(ヤスミン)は車に轢かれ緊急搬送される
- ハンナの証言から監禁事件の捜査が始まる
- ヨナタンというもう一人の子どもが監禁されていることが分かる
- 監禁場所はNATOの元軍事施設内
- 特殊部隊が元軍事施設に突入したところ地雷が爆発
- ヨナタンの救出には成功し犯人と思われる男性の遺体が見つかる
- 監視カメラの電源を切ると、監禁施設に仕掛けられた爆弾が爆発した
- 4話のあらすじ
- 退院できる状態にまで回復したヤスミンは、強迫観念に襲われるものの帰宅を決意
- 森でレナと思われる女性の白骨遺体が発見され、13年前の事件をマスコミが報じる
- 養護施設に預けられたヨナタンは、ハンナから脅迫にも似た鼓舞を受けながらリハビリに取り組む
- ゲルトとアイダが事件の真相解明に励むなか、ヤスミンの状態は日に日に悪くなっていく
- 見どころ
- 謎に包まれている犯人が、ついに行動を起こす
- 4話で示されるちょっとした演出が、犯人につながる伏線になっている
- スリルを味わいながら犯人を予想することができる
- 4話の感想と考察
- ヤスミンの逃げた方法は謎になった
- ハンナは監禁主を信用し、ヨナタンはそうではないように見える
- 犯人の条件として「買い物リストの中身を変更できる」があげられる
- 条件を整理するとゲルトとマティアスが主犯という線は消えた
- ご都合主義な結末になりそうで少し不安