今回は『片田舎のおっさん、剣聖になる』の漫画1巻の感想や考察を、あらすじやみどころを整理しながらご紹介していきます。
今年の4月からアニメ化が決まり、もともとすごく好きな漫画でもあったので、この機会に改めて振り返りつつ、おっさん剣聖の魅力についてまとめていくことにしました。これから漫画やアニメを見る方にはぜひ参考にしていただきたいです!
前半はネタバレNGの方でも楽しめる情報を中心に整理していきます。後半はネタバレOKの方に向けた考察も交えながら解説していきます。先の展開を知っている僕だからこそ、注目しておいて欲しいポイントをお伝えできるところもあると思います。
それでは、おっさん剣聖を一緒に楽しんでいきましょう。
- 漫画1巻のあらすじやみどころをネタバレなしで知れる
- 1巻の登場人物について整理されている
- 全体だけでなく各話の感想や考察を読める
- 発売日やページ数など1巻の掲載情報が分かる

片田舎のおっさん剣聖になる漫画1巻のあらすじ・登場人物・見どころ
それでは、あらすじや登場人物を整理した上で、漫画1巻のみどころをご紹介します!
- 漫画1巻のあらすじ
- 主な登場人物
- みどころはおっさんのギャップ
漫画1巻のあらすじ
片田舎で剣術指南をしているベリルの元に、かつての弟子で現在はレベリオ騎士団で団長を務めるアリューシアが訪ねてくる。
レベリオ騎士団の剣術指南役になって欲しい、というアリューシアの願いを一度は断るベリルだが、アリューシアの強引な手法に折れ、しぶしぶ受け入れることに。
突如、“王国最強の騎士団であるレベリオ騎士団の剣術指南役”という大役を任されたベリルは、自分に務まるはずないという不安を抱えたまま、指南役に就任することになる。
主な登場人物
レベリオ騎士団
・ベリル・ガーデナント(CV:平田広明)
本人に全く自覚はないが、片田舎の剣聖と呼ばれている。代々続く片田舎の道場で育てた弟子たちが出世し、優秀な弟子を何人も輩出している。
・アリューシア・シトラス(CV:東山奈央)
王国最強といわれるレベリオ騎士団で、史上最年少の団長となった天才。ベリルの元教え子で、神速のアリューシアと呼ばれている。
・ヘンブリッツ・ドラウト(CV:石川界人)
レベリオ騎士団の副団長。アリューシアがいなければ団長だったと言われるほど腕が立ち、怪力で知られている。轟剣というふたつ名をもっている。
・クルニ・クルーシエル(CV:広瀬ゆうき)
レベリオ騎士団の団員で、ベリルの元教え子。小柄な見た目からは想像できないパワーを持っており、活発な性格と明るさから皆に慕われている。
魔法師団
・フィッセル・ハーべラー(CV:矢野妃菜喜)
王国魔法師団のエースで、ベリルの元教え子。愛称はフィス。剣術と魔法を組み合わせた戦い方が得意。
冒険者
・スレナ・リサンデラ(CV:上田瞳)
再上位ランク「ブラック」の冒険者で、ベリルの元教え子。竜を倒したことでその称号を手にし、竜双剣のリサンデラと呼ばれている。
みどころはおっさんのギャップ
武器屋で剣の試し切りをするシーンがお気に入りで、おっさん剣聖の魅力や今後の期待感を強く印象付ける話でした。
試し切りそのものは見開き1ページ程度のコマですが、それまでの慌ただしさから一転して、静の中で剣を振るうベリルは、まさに一流の剣士という感じでした。前後の描写も含めると、正真正銘の剣聖であると確信できる演出もなされており、ベリルの凄さを端的に表しています。
そこから、副団長との模擬戦で実力の高さや秘密が明らかになっていきますが、個人的には試し切りのシーンの方が熱くなりました。
また、一見すると気の弱い普通のおっさんですが、その人柄を知れば知るほど優しさに惹かれるようにもなり、多くの弟子に慕われている理由も分かってきます。
気になるのはそんなベリルが卑屈な理由ですが、なにも成し遂げていない自分と向き合う描写があり、それなりの過去(出来事)があったのだと想像できると、より魅力的に感じるようになります。
片田舎のおっさん剣聖になる漫画1巻の感想と考察
ここからは、感想や考察をまとめていきます!一部ネタバレも含むのでご注意ください。
- 積み重ねてきたおっさんが主人公は熱い
- 第1話:「おっさん、両手に華!」
- 第2話:「おっさん、家なき子になる!?」
- 第3話:「おっさん、副団長とお手合わせ!」
- 第4話:「おっさん、弟子たちと乾杯する!」
- 第5話:「おっさん、魔法に驚く!!」
- ショートストーリー:「おっさん、若かりし頃」
積み重ねてきたおっさんが主人公は熱い
なんといっても、ベリルの歩んできた人生や人柄が最高です!!
おっさんが無双する話や特別な力を得る話も増えてきましたが、これほど積み重ねてきたおっさんが無双する話はあまり多くないはずです。
ベリルが、自分の実力を低く見積もりすぎている、卑下しているおっさんというだけであれば、ここまで熱くなることはなかったと思いますし、その辺が丁寧に描かれていることがこの作品の魅力だと感じています。
登場人物のセリフやちょっとした描写が散りばめられているため、これからベリルの苦労話が出てきたとしても、後付けではなく、きちんとつながりを感じられる構成になっており、冷めてしまうことはないはずです。
後述するショートストーリーの話は欠かせないものですし、1巻冒頭の「休みの朝から稽古か?」という描写から、おっさんになった今でも常に修練を欠かしていないことがうかがえます。
そんなおっさんとこれから活躍していく未来が想像できる1巻になっています。
第1話:「おっさん、両手に華!」
みどころでも書きましたが、1話の最後、なまくらで藁を2回切り、しかも崩れずのったままになっている、という描写が、なんといってもお気に入りです。
アリューシアが来て、王都に連れていかれ、スレナと出会い、弟子の成長に感動する、という慌ただしい展開を終えた後、4ページ分かけて藁を切るシーンを入れることで、勝手に脳内で静寂な空気が流れ、ベリルがめちゃくちゃカッコよく映ります。
ベリルの凄さについて、”目”に注目されるシーンが増えていきますが、なまくらで巻き藁を切断し崩さない、という描写で剣技に注目させるのは、このシーンが最初で最後だったかもしれません(6巻までの間の話です)
また、おまけもいい感じの抜け感とギャグっぽさで好きな描写でした!
第2話:「おっさん、家なき子になる!?」
2話はベリルが自分を低く見積もっている様子が随所に描かれ、自己評価の低さがしっかりと伝わってきます。
正直、1話のラストがあったので、ここの表現は少しくどい気がしました。ヘンブリッツの勝負で凄さを見せつける展開が決まった時には、早く今の悲観パートが終わって欲しいと思ってみていました。
また、アリューシアとスレナの喧嘩を止める描写も少しやりすぎだと感じていましたが、強者の戦いになると脳内で何度も切り合い、同じビジョンを見る、という伏線になっていたので、見返すと良いシーンだったなと見え方が変わりました。
1話のおまけとつながっていますが、モルデア・ガーデナント(父親)に家を追い出されるシーンもそうですが、単純にモルデアとの絡みはお気に入りです。
第3話:「おっさん、副団長とお手合わせ!」
ヘンブリッツとの戦いが、ただただかっこいい感じです。
おっさんの苦労を知った今振り返ると、アリューシアの想いに共感できる部分が大きくなり、少しウルっときてしまいましたが、最初に見た時の感想は、ようやく無双する話が来たかと思っていましたw
アニメの1話はここまでかなと思っています。
第4話:「おっさん、弟子たちと乾杯する!」
4話はアリューシアの想いをひたすら聞く話です。
ベリルの凄さや優しさに触れつつ、今後この物語がどのように進んでいくのかを示している話だと思います。実力はすでに剣聖の域に達しているため、あとは片田舎の剣聖から剣聖になるための名声を得ていく物語ですという説明回です。
第5話:「おっさん、魔法に驚く!!」
フィスが登場し、この世界に魔法があることや魔法の規模感が分かる回です。
最後に、師匠であるルーシー・ダイアモンドが少しだけ登場し、何者でどんだけ強いんだ?という疑問を持たせて2巻につなげているため、すぐに購入したのを覚えています(たしか、3巻くらい発売されたタイミングで読み始めたはずです)
ショートストーリー:「おっさん、若かりし頃」
小説パートにはなりますが、若き日のベリルとモルデア・ガーデナント(父親)の修行の1シーンが描かれています。ここのやり取りが、ベリルの自己評価の低さの理由を説明していると考えています。
つまり、結局ベリルはモルデアに一本とれぬまま、モルデアが腰を悪くしてしまったんです。モルデア自身、剣聖かそれと同等の強さを持っていたため、一本も取れないことが当たり前の中、その事実を知る機会がなかったのだと思います。
結果として、避けたいと考えていた、先代に手も足も出なかった当代という形で就任してしまったため、異常に自己評価を下げてしまっていることに納得もできます。
しかし、モルデアの「いや・・・それでも小さいか、か・・・?」というつぶやきを見ると、剣聖並みの実力を持つ自分が当主を務める道場を継ぐだけでは、ベリルの才能に釣り合わないと考えていると推測できるので、その才能はモルデアも認めていたと思います。
漫画1巻の発売日と収録話数
最後に、漫画1巻の基本情報をご紹介します。
- 2022年2月25日発売で表紙はおっさん
- 収録されているのは1話~5話+ショートストーリー
発売日は2022年2月25日で表紙はおっさん
漫画1巻の発売日は2022年2月25日、秋田書店から発刊されています。ちなみに小説版は、スクウェア・エニックスから2021年4月7日に発売されています。

おっさん剣聖は紙・電子両方で発売されており、好きな方法で読むことができます。
紙版はAmazonでも購入できますので、のぞいてみてください!
電子書籍は、ebookjapanやU-NEXT、コミックシーモアなどで読むことができます。ちなみに僕はコミックシーモアで読んでいます。
表紙をめっくた扉絵には手前から、ベリル・アリューシア・スレナ・クルニの4人が写っています。弟子の中でフィスだけ写っていないのは、ちょっとかわいそうな気がしますw

収録されているのは1話~5話+ショートストーリー
漫画1巻に収録されている話数は5話ですが、おまけとして若き日のベリルのショートストーリー(文章のみ)も収録されています。
第1話(p3~p40)
「おっさん、両手に華!」
第2話(p41~p72)
「おっさん、家なき子になる!?」
第3話(p73~p102)
「おっさん、副団長とお手合わせ!」
第4話(p103~p132)
「おっさん、弟子たちと乾杯する!」
第5話(p133~p161)
「おっさん、魔法に驚く!!」
ショートストーリー(p163~p166)
「おっさん、若かりし頃」
片田舎のおっさん剣聖になる漫画1巻のあらすじと感想・考察・見どころまとめ
- 漫画『片田舎のおっさん、剣聖になる』1巻のあらすじ
- 片田舎で剣術指南をしているベリルが、かつての弟子であるアリューシアに、レベリオ騎士団の剣術指南役を依頼される
- 一度は断るものの、強引なアリューシアに押し切られ、指南役を引き受ける
- ベリルは、王国最強の騎士団であるレベリオ騎士団の指南役という大役に不安を抱えつつ就任する
- 1巻の見どころ
- 気の弱いおっさんと、剣を持った時のギャップが魅力
- 試し切りで一流の剣士であることが示され、剣聖であることが確信できる
- 人柄の良さや優しさから多くの弟子に慕われている
- ベリル自身の自己評価は低いが、過去に何かあったことが示唆されている
- 主な登場人物
- ベリル・ガーデナント:片田舎の剣聖と呼ばれる剣術師範
- アリューシア・シトラス:レベリオ騎士団の団長で、ベリルの元教え子
- ヘンブリッツ・ドラウト:レベリオ騎士団の副団長
- クルニ・クルーシエル:レベリオ騎士団の団員で、ベリルの元教え子
- フィッセル・ハーべラー:王国魔法師団のエースで、ベリルの元教え子
- スレナ・リサンデラ:ブラックランクの冒険者で、ベリルの元教え子
- 各話の感想と考察
- 積み上げてきたおっさんだからこそ熱くなれる
- 第1話:ベリルの剣技が最高!
- 第2話:ベリルの自己評価の低さが描かれ、アリューシアとスレナの喧嘩を止める場面は達人同士の戦いの伏線に
- 第3話:ヘンブリッツとの戦いが見どころ
- 第4話:アリューシアの想いが語られ、今後の物語の展開を示唆
- 第5話: フィスが登場し、魔法の世界観がわかる
- ショートストーリー: ベリルの自己評価の低さの理由が、父親との修行の描写から説明される
- 特に気になったポイントと考察
- 父親のモルデアに一度も勝てなかったことが、自己評価の低さにつながっている
- モルデアはベリルの才能を認めていたと推測できる
- 漫画1巻の表紙・発売日・収録話数
- 発売日は2022年2月25日で表紙はおっさん
- 1話から5話までが収録され、おまけとして若き日のベリルのショートストーリーも収録