今回は『天久鷹央の推理カルテ』7話のオーダーメイドの毒薬のあらすじや感想、考察、見どころなどを解説していきます。
蘆屋炎蔵(あしやえんぞう)の呪いを解決して約1週間後。鷹央に訴状が届き統括診断部に存続の危機が訪れる。。。という感じなんですが、今回もめちゃくちゃ面白かったです!
前半はこれまでの振り返りやあらすじ、7話の見どころなどをまとめていきます。後半は、視聴した感想や考察を書いていくので、ネタバレにご注意ください。
天久鷹央の推理カルテ7話のあらすじ・登場人物・見どころ
まずはこれまでの振り返りや7話の登場人物を整理した上で、あらすじと見どころをご紹介していきます。
- これまでの振り返り
- 7話の主な登場人物
- 7話のあらすじ
- 行き詰まる鷹央が新鮮
これまでの振り返り
統括診断部の部長を務める天久鷹央(あめくたかお)は、普通のやり方では病気の原因が分からない、難しい患者の診断を専門に行っていた。複数の病院で診断がつかなかった患者を診ることもある。
めまいや吐き気、頭痛、倦怠感などを訴えた子どもが急患で運ばれると、他院で分からないことから、珍しい神経疾患や先天的な疾患が疑われたが、カルテを診て診察を行うとビタミンA過剰症だと診断し、そうなった背景まで言い当てた。
一方で診断に夢中になると周りが見えなくなることがあり、正式な依頼がないまま診断をくだす、主治医の意向を無視する、など問題行動をとることも。
7話の主な登場人物
天医会総合病院
・天久鷹央(あめくたかお CV:佐倉綾音)
主人公。天医会総合病院の副院長であり、統括診断部の部長。好奇心旺盛で気になることは調べないと気が済まない。医療過誤で訴訟を起こされた。
・小鳥遊優(たかなしゆう CV:小野賢章)
統括診断部で鷹央の下で働く内科医。愛称は”ことり先生”。鷹央に振り回される形で、さまざまなことを手伝っている。
・鴻ノ池舞(こうのいけまい CV:石見舞菜香)
天医会総合病院に勤める1年目の研修医。社交的でコミュニケーション能力が高く、先輩の懐に入るのが上手い。宗一郎を担当している。
・天久大鷲(あまくおおわし CV:立木文彦)
天医会総合病院の院長で、鷹央の叔父。自由奔放な鷹央に対し、厳格な一面がある。
・熊川大二郎
天医会総合病院に勤める小児科の医師。鷹央のことを信頼しており、鷹央からも腕を信じられている。
事件関係者
・鈴原桃花(すずはらももか)
現役の看護師。8月に鷹央がビタミンA過剰症と診断した子供の親。その時の診断をミスだとし医療訴訟を起こしている。
・鈴原宗一郎(すずはらそういちろう)
8月に鷹央がビタミンA過剰症と診断した7歳の男の子。今でも急な嘔吐と痙攣に苦しんでおり、意識障害で入院している。
7話のあらすじ
8月にめまいや吐き気、頭痛、倦怠感などを訴えて搬送されてきた鈴原宗一郎君7歳。ビタミンAの過剰摂取が原因かに思われたが、嘔吐や痙攣など一部の症状は続いており、小児科で入院していた。
母親の桃花は鷹央の誤診と判断し、医療過誤で訴えることに。
訴えを受けたことで、天医会総合病院の院長である天久大鷲は、統括診断部の存続の是非を問う会議を開くことを決定する。
統括診断部の存続が危ぶまれる中、宗一郎君の診断に頭を抱える鷹央であった。
行き詰まる鷹央が新鮮
前回の蘆屋炎蔵の呪い事件でも人体発火の診断には時間を要しましたが、それはあくまでも必要な情報が不足し、確信が持てないことによるものでした。
今回の事件では、鷹央も信頼している熊川が診断を行っていることもあり、いつも通り早々に診断がつきそうな展開になります。
1話完結だと物足りないな~と見ていましたが、ここから急展開を迎えることになります!
いつもとは違う鷹央の表情はもちろん、統括診断部が廃止になるかもしれないという重い空気感もあり、これまでとは一味違った推理カルテを楽しむことができます。
天久鷹央の推理カルテ7話の感想と考察
それでは、7話の感想や考察をしていきます。ネタバレも含まれますのでご注意ください。
- 良い意味で毎回裏切られている
- 代理ミュンヒハウゼン症候群
良い意味で毎回裏切られている
初回の2話を除くと、てんかん発作を扱った3話、蘆屋炎蔵の呪いを扱った4話~6話はいずれも、前半の15分で謎を解き、残りは解説パートとなっていたため、今回もジュースの中身が悪さをしているという着地が見え、アレルギーか何かかな~と漠然と思っていました。
小鳥遊が鷹央に怒られた時には、自分に言われているような変な感じがしましたw
ところが、悪い成分が何も見つからず鷹央の仮説が外れた時には、展開の面白さはもちろん、今回も2部作あるいは3部作になるんだという嬉しさを感じたのも束の間で、鴻ノ池の何気ない発言を受けて一気に解決してしまいます!
もう作者の手のひらの上で転がされまくっている感覚ですw
なんで、今回もとても満足度が高かったです!!
ただ、パイナップルジュースをグレープフルーツジュースに差し替えていたという手法は、少し雑だった気がします。。。
代理ミュンヒハウゼン症候群
今回の落ちは全く予想していませんでした。
オリジナルで書き下ろした1話に登場した親子がメインになるのも良かったですし、その時から今回の結末につながるように微妙な違和感を演出していたのは、さすがとしか言いようがありません。
原作勢のみなさんは、1話のシーンを見た時にかなり盛り上がったんじゃないでしょうか?
僕は原作未読なので、1話の時は少し過保護なお母さん。7話では子どものことになると周りが見えなくなるちょっとヒスっているお母さん、くらいの認識でしたが、かまってちゃん(代理ミュンヒハウゼン症候群)と言われれば確かに納得でした。
代理ミュンヒハウゼン症候群自体は初めて聞いたので少し調べてみましたが、かまってちゃんや悲劇のヒロイン症候群のことをミュンヒハウゼン症候群というらしく、自分自身ではなく他人を使って自分の悲劇のヒロインにしているため、代理ミュンヒハウゼン症候群と呼ぶみたいです。
鷹央が弱みを見せる演出も良かった
あの天才の鷹央が、自分のできないことを正直に認め、拠り所としている論理について説明するシーンは、少しジンと来てしまいました。
表情が良いのはもちろんですが、佐倉綾音さんの弱々しくも強くあろうとする声色はズルかったです。しかも、素に戻った感じで「ごめん姉ちゃん」とさらに弱い部分まで見せられます。
一回は廃止が決まってしまうのか~という諦めや悲しさがあるシーンでしたね。。。
その分、閃いた時の時計の演出は一気にテンション上がりました!!
オーダーメイドの毒薬の事件概要と過去の時系列
最後に、事件で気になった点や鷹央の推理について自分なりにまとめていきます。
- 鷹央の推理を考えてみる
- 時系列
鷹央の推理を考えてみる
鷹央の診断を聞き終わった後、まず思ったのは桃花が現役の看護師と聞いた時のリアクションが最高に良かったということです!
何か含みがあるのか、医療過誤で訴えられた理由が分かったのか、理由は分かりませんが印象に残ったシーンだったので、こういうつながり方をするんだと驚きました。
自分なりに、改めて鷹央の頭の中を考えてみました。
・そもそもの鷹央の認識
8月に宗一郎君の診断をしたとき、親の無知が理由で、ビタミンAを過剰に投与していた。
・現役の看護師と聞いた時
医療知識のある人間が、過剰投与なんてするか?と一瞬疑問に思った。
・通常時に体の異変がないことを診断した時
熊川が診断に悩むことに加え、桃花が現役の看護師であることを踏まえると、成分表に記載のない中毒症状を引き起こす物質がジュースに含まれていると仮説立てる。
8月の件や鴻ノ池から聞いた様子を踏まえると、過保護ゆえに過剰なことをしてしまっているという意味で犯人だと睨む。
・ジュースに中毒症状を引き起こすものがないと判明した時
それ以外に考えられる要因はなく、こんな時に限って統括診断部廃止の危機になっていることで、冷静な判断ができなくなっていた。
・果物が苦いという話を思い出した時
次のような流れで、点と点が一気につながった。
グレープフルーツを食べていれば宗一郎君の症状に説明がつく
そもそも前提が違うかもしれない
現役の看護師と聞いた時の違和感を思い出す
8月の様子を再度思い出す
代理ミュンヒハウゼン症候群を疑う
・感想
改めてまとめてみると、いつもの鷹央らしくないですね。。。
やはり統括診断部廃止というのは、見た目以上に鷹央の集中力を奪ってしまっていたのかもしれません。やっぱり、こういう愛着を感じられる演出はみていて嬉しい気分になります。
また、熊川先生の所見はほぼあっていました!
さすが鷹央が信頼しているだけありますし、お母さんが毒を飲ませているなんて普通は考えないですもんね。。。
時系列
今回も終わってみればすぐに解決でした!
・オーダーメイドの毒薬
日時 | 起こったこと |
2024年11月18日(月)8時35分 | 統括診断部廃止案に抗議する |
2024年11月18日(月)午前 | 宗一郎君の症状を聞き触診をする |
2024年11月18日(月)午前 | 成分調査を専門機関に依頼する |
2024年11月19日(火)9時15分 | 宗一郎君に嘔吐と痙攣の症状が出る |
2024年11月19日(火)10時00分 | 熊川が鷹央に状況を共有する |
2024年11月19日(火)10時00分 | ジュースの調査結果が届く |
2024年11月19日(火)17時35分 | 仮説が外れて頭を抱え続ける |
2024年11月19日(火)17時52分 | ひらめく |
2024年11月19日(火)18時18分 | 謎を診断し、桃花を検察に通報する |
天久鷹央の推理カルテ7話のあらすじと感想・考察・見どころまとめ
- これまでの振り返り
- 天久鷹央は統括診断部の部長であり、通常の方法では原因が特定できない病気の診断を専門としている
- 鷹央は、めまい、吐き気、頭痛を訴える子供を診察し、ビタミンA過剰症と診断した
- 鷹央は診断に夢中になると周りが見えなくなることがある
- 7話のあらすじ
- 8月にビタミンA過剰摂取と診断された宗一郎の症状が改善せず、母親の桃花は鷹央の誤診と考え医療過誤で訴える
- 統括診断部の存続が危ぶまれる中、鷹央は宗一郎の診断に苦悩する
- 7話の見どころ
- 行き詰まる鷹央が新鮮
- これまでとは違った重い空気感も良かった
- 7話の感想と考察
- 鷹央が弱みを見せる演出が最高だった
- 代理ミュンヒハウゼン症候群は想像できなかった
- 看護師である母親が過剰投与をするかという疑問が解決につながった
- 統括診断部廃止の危機が鷹央の集中力を奪っていた
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