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【チ。-地球の運動について-】アニメ9話のネタバレ・あらすじ・感想~きっとそれが、何かを知るということだ~

チ。-地球の運動について-9話「きっとそれが、何かを知るということだ」ネタバレ・あらすじ・感想

「チ。-地球の運動について-」の9話のネタバレを含むあらすじ・感想をまとめていきます。

9話は8話と異なり、全体的にスピード感に欠ける印象でした。チでは1話あったかどうかという感覚でしたが、久しぶりに感じてしまいました。

まんべんなく焦点を当てた結果、全体的にぼけた印象になったのかもしれません。

(1話~3話)のネタバレ・あらすじ・感想はこちら
(4話・5話)のネタバレ・あらすじ・感想はこちら
6話のネタバレ・あらすじ・感想はこちら
7話のネタバレ・あらすじ・感想はこちら
8話のネタバレ・あらすじ・感想はこちら

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目次

チ。9話のあらすじとネタバレ

ピャスト伯は若かりし自分と当時の師匠のやり取りを思い出します。

師匠は弟子であるピャスト伯の成長を見守る中、自身の能力の限界を感じ、年齢からくる視力低下から老いを悟ったころ、ついには認めたくない事実を受け入れます。

自分こそが宇宙の真理を立証すると信じて疑わない人生をあきらめ、弟子であるピャスト伯にすべてを譲ることを決意します。それほどピャスト伯の才能は優れており、今やすべてにおいて自分より上だと結論付けました。

ピャスト伯を自分だけが入れる部屋に招き入れ、これまでの研究や受け継がれてきた資料のすべて、そして自身が信じている理論を引き継いでくれないか?とピャスト伯に問いかけます。

突然の話に動揺したピャスト伯を見た師匠は、すぐに結論を出す必要はないと伝え、自身の説を書き込んだ本を渡します。

今後について考えながら夜空を見上げると、ピャスト伯は信じられない現象を目にします。たまたま目にしたその現象は、確認できるほど継続することはなく、モヤモヤした思いを抱えながら、見間違いだったと自分を納得させます。

その後、ピャスト伯は師匠の申し出を断り5年の歳月が流れます。師匠は寝たきりになり、いよいよ死期が迫ります。そして、最後にピャスト伯に申し出を断ったのは、師匠の理論に納得できなかったからか?と問います。

ピャスト伯はそれを全力で否定し、師匠の人生が無駄ではなく自分が宇宙の真理を完成させると誓います。時は現代に戻り、バデーニたちに当時見た信じられない現象について話し始めます。

それは”満ちた金星”を見たというものでした。

天動説において宇宙の中心であり底が地球であり、地球の周りをさまざまな惑星が回っていると考えられていました。そこには太陽も含まれるため、地球→金星→太陽の順で並び地球の周りを金星と太陽を回っていることになります。

そのため、地球から見た時の金星は、常に後ろから太陽に照らされていることになり、欠けることのない満月のような姿に見えることは理論的にあり得ません。

そうなるのは、正面から太陽に照らされる必要があり、金星は地球だけでなく太陽の周りも回っていることになり、これまでの理論や前提が大きく変わることになります。

もし金星が本当に満ちているのであれば、ちょうど今がその事象を観測できるタイミングであると知っていたピャスト伯は、観測手であるオクジーの視力が信用できるものかどうかを確認し、かつての自分と同程度であることを認めます。

金星が満ちているかどうかを確認するように伝えます。欠けていればバデーニたちの理論は間違っていることになり、満ちていればピャスト伯の理論が間違っていることになります。

結果、金星は欠けることなく満ちていることが分かり、ピャスト伯は泣きながら資料室のカギをバデーニに渡します。

資料室の中を見たバデーニは素晴らしいものだと確信し、オクジーにすべての本を持ち帰るように伝えます。また、ヨレンタにはこれ以上研究に携わらず、バデーニたちが捉えられても知らないふりをするように提案し、ヨレンタもそれを受け入れます。

チ。9話の感想とネタバレ

9話は地動説をほぼ決定づけ、確信できる証拠である満ちた金星を見る物語でした。

そこにピャスト伯・オクジー・ヨレンタの視点で移り変わりながら物語が進むため、心理描写が丁寧と言うこともできますが、僕には少し冗長に感じました。

できれば、今後の展開で今回描かれた心理描写が伏線となってほしいと思っています。

良い意味でピャスト伯は研究者に向いていないかも

師匠の研究を引き継がないという判断をした時点で、見間違いではなく満ちた金星を認めていたように思います。

しかし、もともと宇宙の真理を解き明かすような大それたことをやる覚悟を決めていなかったピャスト伯は、満ちた金星について師匠に伝えることができず、師匠が死ぬ瞬間まで何とも言えない気持ちでいたはずです。

そんな師匠が死ぬ間際にピャスト伯に確認した時、自分の目を見たものを拒絶し、師匠の理論が正しく自分が証明する道を選びます。情としては理解できますが、やはり研究者であれば満ちた金星を見た時点で、金星は太陽の周りをまわっているという前提で研究すべきだったと思います。

前回のヨレンタとの会話からも分かりますが、ピャスト伯は本当に優しい人物で、研究者というより教育者という側面が強い人物だったんだろうと思います。

最後に天を仰ぎながら「ようやく真理について話すことができる」とつぶやくシーンは印象的で、おそらく天国にいる師匠と満ちた金星について語り合い、その前提で宇宙の真理を解き明かせると、興奮したような、重荷を下ろしたような表情にみえました。

オクジーが凄すぎて何気に成長もしている

まず視力検査ですが、オクジーや若き日のピャスト伯はすごすぎますw

アニメの描写だけ見ると、30m~50mは離れていそうな場所に突き立てられた木の板に書かれた、瞳サイズの記号を当てるなんて人間技とは思えません。

気になって調べてみました、視力10くらいあれば50m先のランドルト環(視力検査のCみたいなマーク)の切れ目が見れるようですので、ものすごく目が良い人であれば可能な技見たいです。

ピャスト伯が意図してかどうかは分かりませんが、金星が満ちることがあるかどうかを観測し続けるのは視力の問題で難しいという側面もあったかもしれません。(信用に足る人物でかつ、それだけ視力が良い人物を探すのも大変でしょうし。。。)

個人的にはオクジーの役割はこれで十分でしたが、金星を見る直前と見た後に信じられない行動をとります。

まず金星を見る前に、プレッシャーの大きさからネガティブになるものの「金星が見ていることを望みます」とバデーニやヨレンタに伝え、自分の意思を表現します。

ほんの数日前に巻き込まれる形で異端者の逃亡を手助けし、グラスが死に、バデーニやヨレンタと出会い、ピャスト伯と相対するという濃密な日々を過ごしたとはいえ、自分で何も決められなかったオクジーに、ここまで自我が芽生えていることに驚きました。

しかも、ヨレンタと別れる際には「文字が読めるとどういう気分なんですか?」と質問までします。必要に迫られた時や逆質問のような形の質問しかしてこなかったオクジーが、ここにきて能動的で、ポジティブな質問をしたのです。

9話の主人公はピャスト伯だと思いますが、個人的にはオクジーの変化の方が驚きました。

今後、オクジーが文字を学ぶという展開があるかもしれません。

ヨレンタはどうなってしまうのだろう

ピャスト伯とバデーニを繋ぐという十分すぎる役割を果たしてくれましたが。ここでヨレンタが退場してしまうのは、あまりに唐突でしっくりきません。

ノヴァクの娘という伏線は残っているので、今後重大な局面で再び助けてくれるのかもしれませんが、個人的にはそれだけではなくもう少し重要な役割を果たしてほしいです。

例えば、バデーニが地動説の証明に苦戦している時、ヨレンタがそれを解消するロジックを見つけ出す、くらいのことはあっても良い気がします。

もちろんすごいのはバデーニでいいのですが、ヨレンタも天文学者として地動説の証明にきちんと携わってほしいと思います。

10話が全く予想できない

・地動説が正しいと確信できる
・証明に必要な書物が手に入る

という当初の目的を9話で達成してしまいます。改めて4話以降の推移をまとめると、次のようになります。

異端と言われ迫害されてきた地動説。信じるに足る証明をする石箱の書類が、確かな学と才能を持つバデーニに引き継がれる。石箱の書物だけでは足りないと思っていたところに、その道の第一人者であるピャスト伯の資料が手に入る。

さらに、満ちた金星という地動説を確信できる現象も目にすることができる。

ここまでで、物語の肝となる部分がすべて終わったように思えます。あとは、証明していくだけに思えるので、この後どのように展開していくのか読めない部分もあります。

ベタな展開だと、最近は鳴りを潜めていた異端審問官が登場し、バデーニたちが危険にさらされ、ヨレンタやノヴァクが助けるというものですが、それをしてしまうと、教会や天文学を研究している学者との論争を残すだけとなり、あと5話もあれば完結しそうです。

そうはならないはずですので、今後の展開に期待していきます。

9話で第2章が終わった感じ

改めて物語の大筋を整理しておこうと思います。

物語の区切りアニメの話数概要
序章1~3話ラファウとフベルトによる前日談
1章4~6話地動説の証明にバデーニが動き出す
2章7~9話証明に必要な要素が全て手に入る

こんな感じでアニメ3話ごとに、大きな節目を迎えている気がします。

証明に向けて難題が立ちふさがるのか?
異端審問官との化かし合いが始まるのか?

次章を楽しみにしています。

チ。9話のネタバレと総括

9話は少し冗長に感じる内容でした。

満ちた金星に対する捕らえ方が正反対なことや、各キャラクターの葛藤・成長は分かりますが、あと少し展開にスピード感があると良いなと思いました。

とはいえ、大きな節目の話であることに違いはないため、10話の展開を楽しみに待ちたいと思います。

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この記事を書いた人

僕が気になって読んだ・見た作品のあらすじや感想をネタバレ有で紹介していきます。完全なインドア派で、暇があればいろんな作品を見たり読んだりしています。

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