今回は『チ』18話のあらすじや感想、考察、見どころなどを解説していきます。
久しぶりに良い意味でサプライズのあるエピソードでした!!
バデーニやオクジーが処刑されてから暗い話が続き、世界も不安定になっていたため、どうしても重い空気が無くなりませんでしたが、18話は明るい未来が見えてよかったです。
それでは、チ。18話の感想・考察をまとめていきます。
チ18話のあらすじ・登場人物・見どころ
前回までの流れや18話のあらすじを整理した上で、見どころをご紹介していきます。
- これまでの振り返り
- 18話の主な登場人物
- 18話のあらすじ
- ドゥラカとシュミットの対話は見もの
これまでの振り返り
ある日、異端解放戦線に部隊長であるシュミットは、組織長の命を受けて、極めて重要とされる本を異端審問所から盗むことに成功する。組織趙の元へ戻るため、ある廃村で物資の補給をすることに。
運が悪いことに、アントニの私兵団と鉢合わせすることになる。一時退却を余儀なくされたシュミットたちは、盗んできた本を民家に隠しその場を離れる。一方、アントニは一人で酒を飲むドゥルーヴを発見し捕らえようとすると、交渉を持ちかけられる。
移動民族のドゥラカは、幼少期に父を亡くしたことをきっかけに、お金を稼ぐことに執着するようになり、自分だけでなく、村全体が豊かになるよう努めていた。祖父ドゥルーヴの教えもあり、神を信じず、いつか来る人生を変える何かのため勉強も欠かさなかった。
ある日ドゥルーヴから「病気で余命少ないことを悟った、人生を変えるものを託したい」と伝えられる。ドゥラカは「準備はできている」と言い、ドゥルーヴについて行く。廃村に着きしばらくするとアントニが登場し、売られたこと気づく。
18話の主な登場人物
地動説派
登場せず。異端者は登場するが、詳細は不明
移動民族
・ドゥラカ
移動民族の一人。聡明な彼女は村人の生活を良くするため、働き方や稼ぎ方の改革をしてきた。幼き頃、生きるために窃盗を繰り返していた父を殺され、叔父が親代わりとなっている。
・ドゥルーヴ
ドゥラカの叔父。幼きドゥラカに魔法の言葉を伝え、生き方・考え方のベースを作った。
司教側
・アントニ
司教の息子であり、25年後もそれなりの地位についていることがわかる。
異端解放戦線
・シュミット
異端解放戦線の部隊長。自然主義者を自称し、異端解放戦線とすべての思想が一致しているわけではない。
・フライ
異端解放戦線でシュミットの部隊の一員。爆薬に詳しく、本の確認を任されるなど頭脳派な一面が目立つ。
・レヴァンドロフスキ
異端解放戦線でシュミットの部隊の一員。声が大きく、力が強い印象が強い。
18話のあらすじ
ドゥルーヴに裏切られ、アントニに売られたドゥラカは、なぜこんなことをするのか問いかける。最初は馬鹿にしたように話すアントニだったが、話すうちにドゥラカの聡明さに気づき見方が変わっていく。

なんとか切り抜ける道を探っていたドゥラカだったが、手にしていた本、つまり地動説について書かれた本にアントニが興味を持つと一気に緊張感が高まる。そこに、シュミットたちが現れ、事態は混沌とする。

今が人生を変える瞬間だと感じたドゥラカは、大勝負に出ることに。
ドゥラカの信念と対話に魅せられる
ドゥラカがこれまで積み重ねてきた知識と思考を総動員し、信念に基づいた行動はとにかくかっこよく、どのように運命を切り開いていくのかは非常に楽しみです!
自分の育ての親であり、生き方の基本を作ったドゥルーヴに裏切られる、というのは想像を絶するほどつらく、泣き叫んでも良さそうなものですが、状況を打開するためにあがく姿は、これぞ主人公という頼もしさがありました。
ただカッコいいのではなく、年相応の危うさもあり、見ているこっちまでひやひやしてしまうようなシーンが何度もやってきます。特に、純粋にリアクションしてしまっているシーンは僕がオドオドしてしまい、ドゥラカ以上に緊張した瞬間もあったと思いますw
18話はチというストーリーを楽しむこともできますが、ドゥラカがアントニ・シュミットと行う対話自体が面白く、それぞれの持論を聞いているだけで満足できると思います!
チ18話の感想と考察
ここからは、18話を見た感想や考察をまとめていきます。一部ネタバレが含まれるのでご注意ください。
- ドゥラカはただ運がよかったわけではない
- ドゥルーヴの結末はあれでよかった
- ドゥラカとシュミットの対話は見ごたえ十分
- アントニの真意を考えてみる
- 生きててよかった!!
- 19話の展開を考えてみる
ドゥラカはただ運がよかったわけではない
アントニ・シュミットという、この時代では確実に頭のキレる二人を前に、堂々と持論を展開し、興味を持たせること自体凄いのですが、それ以上に恐ろしく感じたのが、自分の望む道に進めるような会話を繰り広げた点です。
アントニとの会話の冒頭、次のような少し踏み込んだ発言をしていました。
あなた 教会のお偉いさんでしょ
こんなことしていいんですか?
この質問に対して、模範的でつまらない回答をするアントニを鼻で笑い、強烈なレスバ繰り出していきますが、仮に先ほど発言で生意気だと殴られるのであれば、別の道を模索したと思います。
つまり、この微妙に踏み込んだ発言をすることでアントニの人となりを考察し、最も生き残れそうな道を探っていたように見えました。
続くシュミットとの交渉でも、最終的に本を燃やすという賭けに出て、今のところ成功しているように見えます。

この時は、少しだけドゥラカの心の声が流れましたが、それまでのシュミットの会話から、その人柄や本の重要性を考慮して本を燃やすという行動をとったことが明かされているため、行き当たりばったりというより計算して話を進めていると考える方が自然です。
もちろん、たまたまという見方もできますが、その場で斬首される可能性や本の中身を語った後に惨殺されるリスクもあるわけで、後先考えずに自分の利益だけを追求したようにはみえませんでした。
この器用さはラファウやバデーニにはなかったので、ドゥラカがどう立ち回っていくのか期待が膨らみます。
ドゥルーヴの結末はあれでよかった
ちょっとあっけない気もしますが、ドゥルーヴの役目は終わっていましたし、変に生き残って考察の余地を生んでしまうとノイズになる気もするので、あの場で死んでしまった方がよかったと思います。
ノヴァクがバデーニとオクジーを捕える時に連れてきた新兵もそうでしたが、敵前逃亡やゲスな行動をとった人間の末路は、あれくらいあっけない無様な姿で終わる方が個人的には好きです。
アントニも最終的にはそうなって欲しいと思っていますw
やはり、フィクションの中でくらい、人としてあり得ない行動をとった人には、それなりの報いがあって欲しいです。
ドゥラカとシュミットの対話は見ごたえ十分
ドゥラカの踏み込みすぎた発言にひやひやしましたが、シュミットは正面から受け止め、しっかり議論として成立していました。この辺は僕にはない感覚なので、こういうバランス感覚を持っている人は羨ましいです。。。現代であればきっと営業も上手いんでしょうw

対話の中身についてですが、万物に神が宿り、人間には神の意思など分からない、という部分まではシュミットの価値観に賛成でしたが、人は成長しなくてよい、という意見を聞いて一気に賛同できなくなりました。
知識と道具を駆使するのが人類であり、その行動を否定してしまうのはかなり極端だと思いますし、着ている服や装備している剣、乗っている馬車など、全て使えなくなってしまいますし、その矛盾については触れられませんでした。
逆にドゥラカの意見は、日本人的に感じましたが、神の全否定だけは賛否が分かれるかもしれません。
そんな二人は、朝に対しても正反対の思想を持っていました。1日の始まりを喜ぶシュミットと、父が死んだ日の記憶から嫌悪するドゥラカ。この描写が挿入されたということは、この二人が真に分かり合えることはないという暗示に思えました。

ちなみに、対話の最初となる教会正統派や聖書を信じないというところまで一致し、神を信じる/信じないで意見が割れる件は、ベタですがクスっと笑える展開で良かったです!
アントニの真意を考えてみる
酷い手を使ってノヴァクを蹴落としたので好きではありませんが、アントニの行動を改めて考えてみると、正統派の権威をどうにか維持しようとしていたのかもしれません。
これまで見せてきた行動を整理すると、次のようになります。
- 権力に強いこだわりがある
- 異端は絶対に許さない
- 自身の派閥を構築する
- 私兵部隊を保有している
- プラスになりそうな意見に興味を持つ
これらに加え、正統派の未来について意見したドゥラカに興味を持ったことを加味すると、どうにかして正統派を守りたいのではないか?と思えてきます。
先ほど挙げたこだわりは、全て権力を手にするものでもありますが、教会の改革を行うのに必要不可欠なものでもあります。
この先も好きになることはほぼないと思いますが、アントニの意外な一面が見られることに期待したいです。
生きててよかった!!
ヨレンタが生きていました!本当によかった!!!
異端解放戦線の組織長で最も可能性が高いのがノヴァク、次点でヨレンタだと予想していましたが、ヨレンタが組織長でした。
本を活版印刷で普及させるという目的を聞いた時から、ほぼヨレンタで決まりだと思っていましたが、クラボフスキ説もあったため、最後の最後まで油断できず、ヨレンタが登場した時は本当にテンションが上がりました。
正直、18話で最も興奮した瞬間でしたが、この感動はぜひアニメ本編を見て感じていただきたかったので、見どころにも一切載せませんでした。
今後の展開を考えてみる
先にドゥラカの今後ですが、ヨレンタが組織長だったため、本の内容を話した後に処刑されるという未来はなくなったと思います。シュミットは冷酷なのでその可能性も捨てきれませんでしたが、ヨレンタであれば大丈夫でしょう。
そうなると、ヨレンタが拡散したい本の販売権を手に入れ、一人でも多くの人に届けるよう協力する、という話になっていくのではないでしょうか?
次にノヴァクですが、教会改革派に属していると考えます。あのまま事の真相が分からず、廃人になっていく未来もあると思いますが、あれだけ頭のキレるノヴァクがそうなるとは考えづらいです。
そうなると、ヨレンタが武装組織を率いることができたり、改革派に本を流通させるという手段を講じれるのにも納得がいきます。
最後にクラボフスキですが、ヨレンタとノヴァクのつなぎ役になったと考えるのが自然だと思います。
オクジーの本を復活させる→ヨレンタと出会う→本の内容を伝える→ノヴァクを探す→ヨレンタが生きていることを伝える→ヨレンタとノヴァクが会えるように動く→捕まり処刑される
という流れだと、本の内容をヨレンタが知っていることにも説明がつき、ノヴァクとヨレンタが再開することもでき、異端審問所に本があったことにも説明がつきます。
理想としては、処刑される前に異端解放戦線に救出されることですが、組織を作ったのは解放戦線設立前の気がしています。
チ18話のあらすじと感想・考察・見どころまとめ
- これまでの振り返り
- 異端解放戦線のシュミットたちは、異端審問所から重要な書物を盗み出し、物資補給のために廃村に立ち寄った
- アントニの私兵部隊と遭遇したため、書物を民家に隠して一時的に退くことに
- ドゥラカは、叔父ドゥルーヴの教えを受け、神を信じず、知識を蓄え、運命を変えるその時を待っていた
- ドゥルーヴに運命を変えるものを託すと言われたドゥラカは、アントニを見て祖父に騙されたことを知った
- 18話のあらすじ
- ドゥルーヴに裏切られ、アントニに売られるドゥラカ
- ドゥラカはアントニと対話することで、危機を脱しようとする
- 民家で見つけた地動説の本にアントニが興味を示し、緊張感が高まる
- シュミットたちが現れ、事態は混沌とする
- 今が人生を変える瞬間だと感じたドゥラカは大勝負に出る
- 18話の見どころ
- ドゥラカがどのように運命を切り開いていくのかが楽しみ
- 危機的状況から逃れるため、ドゥラカはこれまで培った知識を総動員する
- 賢いだけでなく年相応の危うさもあり、ひやひやさせられる
- ドゥラカとシュミットの論戦を聞くだけでも面白い
- 感想と考察
- ドゥルーヴの結末は、物語の展開上、あれで良かった
- ドゥラカは計算された行動をとっており、ただ運がよかったわけではない
- ドゥラカとシュミットの対話は、それぞれの思想がぶつかり合い、非常に見ごたえがある
- アントニは単なるクズではなく、教会の未来を考え尽力している可能性がある
- ヨレンタの再登場は本当にうれしく、今後の展開に大きな影響を与える
- ドゥラカはヨレンタが組織長であることから、処刑される可能性は低い
- ノヴァクは、教会改革派に属している可能性があり、ヨレンタとの再会できていると予想
- クラボフスキは、ヨレンタとノヴァクをつなぐ役割を果たしたと予想
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